Strategyによる3年以上ぶりのビットコイン売却をめぐり、Polymarket上で大きな論争が起きた。最終的に、UMAトークン保有者が主導する紛争解決機関は、5月末までに売却があったと予想した参加者に不利な判断を下した。
論争の発端は、Strategyが6月1日に提出した書類で5月26日から5月31日の間に32ビットコインを売却したことを公表したことにある。5月の市場で「イエス」を購入したトレーダーは、期限前に売却が明確に行われたと主張した。一方、取引の公式公表が6月1日であったため、5月31日までの締切には該当しないとの反論もあった。
Polymarketのオラクルシステムで紛争解決を担うUMAトークン保有者は、後者の見解を圧倒的多数で支持した。
この決定により、5月31日までにStrategyがビットコインを売却したと賭けた参加者は、5月最終週に売却が判明したにも関わらず敗北となった。一方で、6月契約は取引が6月中に公開されたことから「イエス」として確定された。
この結果は、少数の大口トークン保有者の投票によって主導されており、分散型金融(DeFi)が本来掲げるガバナンスの民主化や多数による支配の回避という理念を損ねるものと指摘されている。
最大の投票はborntoolate.ethによるもので、311万の投票権を「ノー」に割り当てた。他にも、UMAコントリビューターのKevin Chanが153万投票権、さらに100万以上の投票権を持つ複数のウォレットが「ノー」に投じた。これら4大「ノー」投票者だけで約700万投票権を保有し、「イエス」陣営全体の約25倍にあたる。
また、UMAの背後にある企業Risk Labsと関連が指摘される複数のウォレットも「ノー」に投票し、その他の主要なUMAエコシステム参加者も同様の投票を行った。
一方で、全ての関係者が今回の決定を支持しているわけではない。5月契約に大きなエクスポージャーを持つGalaxy ResearchはX上で強く反論し、Strategyが5月26日から31日の間に32ビットコインを売却した事実を強調した。同社は、市場の決済基準は「売却が実際に行われた日時」に基づくべきであり、「6月1日の公表日時」ではないと主張した。
Galaxy Researchは「StrategyがSECに提出したForm 8-Kは、5月26日から31日の間に売却を実施したことを明示している。この基準を素直に受け入れれば、市場は『イエス』で決済されるべきであり、そこに今回の論争が生じている」と述べた。