Ethereum上の新規ユーザー数が第1四半期に28万4,000人増加し、ステーブルコインの供給量が過去最高の1,800億ドルに達した背景もあり、イーサのビットコインに対する相対的強度を示す指標が上昇しています。
イーサのビットコインに対する強さを示すETH/BTC比率は、Ethereumのネットワーク活動の急増と記録的なステーブルコイン流入に支えられ、3か月ぶりの高水準へと上昇しました。
水曜日に0.0313付近で取引されたETH/BTC比率は、2月の2026年安値約0.028から上昇しています。ただし、1月18日の高値約0.038には依然として届いていません。イーサの価格は過去7日間で4%上昇し約2,325ドルで取引されており、同期間のビットコインの3.9%上昇をわずかに上回っています。
ETH/BTC比率は暗号資産取引所におけるイーサとビットコインの価格比較を示すもので、市場全体のリスク選好を測る指標として広く注目されています。
この比率が上昇すると、資金がイーサへ流入し、暗号資産エコシステム内のリスクの高い領域に資金が動いていることを示します。一方、比率の低下は投資家がビットコインの相対的安全性を選んでいることを意味します。
ETH/BTC比率は2021年後半に0.08超でピークをつけた後、長期的な下落傾向に入りました。この下落は2024年から2025年にかけて加速し、ビットコインETF主導の需要、Dencunアップグレード後のEthereumベースレイヤーの手数料収益低下、アルトコインからの資金流出が影響しました。
リスクオン局面では、イーサが単にビットコインとともに上がるのではなく、その上昇幅でビットコインを上回る場合は、資金が同じトレードを追うのではなく、資金ローテーションを開始していることを示す歴史的なシグナルとされています。このシグナルは、次の下落局面でイーサがビットコインより強い値動きを示せばさらに強まります。
この上昇が持続するかは、価格と乖離しつつあるEthereumのオンチェーンファンダメンタルズの動向が一因です。
Artemisのデータによれば、Ethereumネットワークの新規ユーザー数は第1四半期に前期比82%増の28万4,000人となりました。また、取引件数は四半期で過去最高の2億40万件に達し、前期比43%増を記録しています。
さらに、Token TerminalのデータではEthereum上のステーブルコイン供給量が過去最高の1,800億ドルとなり、この3年間で150%増加しています。Ethereumは世界のステーブルコイン市場の約60%を占め、トークン化ドルの主要決済レイヤーとしての地位を再確認しています。これにより、短期的な価格の出遅れがあっても、ETHに対する長期的な需要の支えが期待されます。
なお、イーサは52週高値の4,831ドルを50%以上下回っており、この回復がショートスクイーズによる一時的な反発にとどまらず、持続的なものと認められるためには、週足終値ベースでETH/BTC比率が0.035ゾーンを回復する必要があります。