長期国債の定期的な買い戻しが流動性改善を促し、ビットコインの上昇を後押しすると、マクロ戦略家のMark Connors氏が見解を示した。
米財務省が長期国債の買い戻しを拡大する計画を発表したことは、暗号資産市場に与える圧力の一部を緩和し、ビットコインにとって重要な転換点となる可能性がある。
財務長官のScott Bessent氏は、これまでの40億ドルを超える規模で政府が長期債を定期的に買い戻す方針を明らかにし、「利回りが基礎的な経済状況を反映していないことを示したい」と述べた。
この発表後、10年物国債の利回りはわずかに上昇しつつも最高値から低下し、ビットコイン価格は73,000ドル近辺まで上昇した。
Risk Dimensionsの最高投資責任者であるConnors氏は、この動きを異例かつ重要な政府介入と位置づけ、長期借入金利の上昇圧力に対抗する兆候だと指摘した。
政府の債務買い戻し規模は今後拡大するとみられ、月額100億ドルから300億ドルまで増加する可能性があると予測。これに伴い、ビットコインの伝統的な4年サイクルに基づく価格動向への見方も変わり、投資家が長期間待つ必要はなくなっているという。
さらに、銀行の政府債保有に関わる補完的レバレッジ比率(SLR)の緩和も検討されており、銀行の国債吸収が増えることで価格上昇を後押しすると期待される。
Connors氏は、「この動きが本格化する時こそ、ビットコインが最初の18万ドル水準を目指す段階になる」と述べ、2030年までのサイクルで18万ドルから36万ドルのレンジを目標に掲げている。
短期的には72,000ドルの水準がトレーダーのポジション調整で重要な役割を果たす可能性がある。Charles SchwabのJim Ferraioli氏は、この価格帯にレバレッジをかけた空売り注文が集中していると指摘している。
ビットコインが72,000ドルを上回れば、空売りの解消によりさらなる価格押し上げが促進される可能性があるが、Connors氏はより注目すべきは米国の流動性状況であると述べる。財務省の買い戻し拡大により長期利回りの圧力が緩むことで、ビットコインにとっての代表的なマクロ経済リスクが和らぐとの見解だ。
一方で短期的なリスクとして、Clarity Actの進展が9月15日までに見られない場合、ビットコイン市場が圧力を受けることを指摘。規制面での不透明感が市場センチメントに影響を与えるためだ。
Connors氏は「短期的な価格リスクはClarity Actの進展に依存している。期限までに動きがなければ、72,000ドルからの下落を覚悟すべきだ」と述べている。