JPMorgan(JPM)は、トークン化されたマネーマーケットファンドの立ち上げを進めており、これにより主要金融機関やウォール街の資産運用会社が伝統的資産をブロックチェーン上へ移行させる動きがさらに加速している。
米国証券取引委員会(SEC)に火曜日に提出された申請書によると、この新ファンドは短期米国債、現金、及び政府証券を担保とした一晩物レポ契約のみを投資対象とするブロックチェーンベースのマネーマーケットファンドであることが示された。
「JPMorgan OnChain Liquidity-Token Money Market Fund(JLTXX)」と呼ばれるこのファンドは、投資家の所有権をブロックチェーンベースのトークン残高として記録し、承認された利用者がEthereum経由で購入、償還、譲渡のリクエストを行える構造となっている。基盤となるブロックチェーンインフラは、旧Onyxとして知られるJPMorganのブロックチェーン部門Kinexys Digital Assetsが運営を担っている。
また、このファンドの設計は米国のGENIUS法が想定するステーブルコイン発行企業の準備資産要件を満たすよう配慮されており、コンプライアンスに対応した米国債へのエクスポージャーを求めるステーブルコイン企業に対して、利回りを生む準備資産としての役割も期待されている。
この動きは、世界最大の資産運用会社であるBlackRock(BLK)が新たなトークン化された米国債準備資産商品及び既存70億ドル規模のマネーマーケットファンドのブロックチェーン株式化に関する申請書類を提出してから数日後に発表された。
トークン化とは、従来の金融資産をブロックチェーン上で表現する技術であり、金融市場及び暗号市場の注目を集めるトレンドの一つだ。支持者はこの技術により決済の迅速化、透明性の向上、24時間の取引および担保利用の可能性が実現できると主張している。
rwa.xyzのデータによると、トークン化された現実資産市場は過去1年で200%以上成長し、現在320億ドル超へ達している。特に機関投資家がオンチェーン上で現金の利回り獲得手段を模索する中、米国債関連商品は最も急速に成長する市場セグメントの一つとなっている。
JPMorganは伝統的な銀行の中でもブロックチェーンインフラの導入に積極的で、昨年12月にはEthereum上でトークン化マネーマーケットファンド「MONY」を立ち上げ、機関投資家にブロックチェーンベースの短期資金商品へのアクセスを提供した。さらにKinexysを通じて、機関向けにトークン化担保及び決済取引の処理も手掛けている。